今回のゲッチュ!取材班は毎年、阪神タイガースが必勝祈願に参拝するので有名な廣田神社をレポートしてきました。
 廣田神社は兵庫県第一の古大社としても有名で日本最古の国史書「日本書紀」に、神功皇后摂政元(西暦二〇一)年、天照大神荒御魂(あまてらすおおみかみのあらみたま)の御神誨により、三韓出兵御帰還の途次の神功皇后・胎中天皇(第十五代應神天皇=後の八幡大神)により武庫の地・廣田の国に創建されたことが記されているそうです。

参道入り口の付近にはこれからの季節ツツジが綺麗に咲きます 綱が垂れる「一の注連柱」は震災で崩壊したが平成12年(2000年)に修復。 「二の注連柱」は廣田村氏子中により明治13年(1880年)4月に建てられました。
 廣田神社は、京の都から西方にある特別な神社で、「西宮」の語は廣田神社を中世の貴族は「西宮」と別称し、神社への参拝を「西宮」参拝・「西宮」下向と称しました。後に「西宮」の語は廣田神社の荘園である廣田神郷(神戸市東部〜尼崎市西部、有馬・猪名川に及ぶ)全体の地名として使われるようになり、近世には末社の南宮や戎社(現在の西宮神社)のある浜南宮を中心とした地域(旧西宮町)の地名となり、現在は西宮市へと受け継がれています。
   廣田神社の境内紹介


拝殿
拝殿はかなり大きな建物で左右には翼殿と呼ばれる小さな拝所が設けられています。現存の「拝殿」と「翼殿」は昭和37年(1962年)に新築されたものといわれております。


本殿
拝殿から見える本殿は他の神社に比べると大きな造りで、伊勢神宮の第58回式年遷宮の御用材の譲渡を受け、昭和31年(1956年)から38年かけて改築整備された神明造りの御社殿です。


吟道碑
毎年3月の第1日曜に吟道哲山流興風吟詠会による慰霊祭が行われます。


摂社・伊和志豆神社
もとは廣田神社より東南約1.5キロのところに在り、大正6年(1917年)に廣田神社の境内に移転したが、戦後は本社に合祀。平成2年の御大典にあたり社殿を再建し、奉斎することとなったそうです。


末社・松尾神社
大山咋命(おおやまぐいのみこと)
酒の神、延命長寿、上木建築工事、商売繁盛の神社です。


五末社
八坂神社・子安神社・春日神社・地神社・稲荷神社
他に境内に齋殿神社があります。
境内の気になった所

古代遺跡(3〜4世紀)と現代の西宮と江戸中期の西宮(寛延元年/1748)看板
境内にあるこの地図に興味を持ちました。西宮が昔は廣田神社近くまで入り江だったとのことが書かれていました。左の地図にこう書かれています。「この地図は1500年以上昔の西宮南部の様子を地下の貝殻層や遺物などから推定したものです。今の海岸よりはるか北へ入り込んだ入江は武庫の水門と呼ばれる大和朝廷にとって重要な港だったとされています。(中略)廣田神社は航海の安全を願ってこのころに祭られたこの地方で最も古い神社です。この入江も長い間に河川から流れる土砂で次第に埋まり、田畑や集落となりました。」 西宮甲子園ライオンズクラブ

天照大御神の巨大な油絵
画家として活躍する漫才コンビのちゃらんぽらんの大西浩仁さん(雅号・太陽)が今年の1月の本人の誕生日に廣田神社で描いた油絵「天照大御神」(1.5m×5m)が拝殿前の左側に奉納されていました。凄い迫力です!
 廣田神社が勝運(昇運)の神といわれるのには「日本書記」に記されています。それによると、熊襲との戦いで夫君仲哀天皇を失い、運勢的に最低調にあった神功皇后は廣田大御神の守護を得てからは連戦連勝で運勢も急上昇だったらしく、源頼朝の平氏討伐祈願、蒙古襲来の度にも御神威を発揮されたことから国難の守り、国家鎮護の大神として武運長久・勝運・合格の大神としても崇拝されています。
 廣田神社で見られる、阪神タイガース関連は?
 境内にはタイガースのマークの入った絵馬や酒樽などがちらほら目に付きます。一部をご紹介しましょう。

タイガース絵馬
全国のタイガースファンが欲しがる球団公認の絵馬は人気。

勝運守
なんと!勝運守は虎模様です。タイガースファンなら持っていたいですね。

タイガースの酒樽
拝殿向かって左に奉納され積み上げられている酒樽は、もちろんタイガース!
 阪神タイガースとの関係
 毎年、シーズン開幕前に阪神タイガースの監督を筆頭に全選手、球団関係者の方々が廣田神社に優勝を祈願しに訪れるのは有名ですが以前はキャンプ出発前の1月下旬に参拝していましたが、星野前監督の時からキャンプ終了後に変わったと宮司は言っておられました。

 優勝祈願の歴史はタイガース結成時の昭和11年(1936年)から続いています。阪神電車の傍系会社として結成された「大阪野球倶楽部」がチーム名を「大阪タイガース」と呼ぶこととなった球団名は阪神電鉄社員の公募で決定。チーム結成式で球団に集合した幹部以下一同25名は、勝運の神「廣田神社」へ参拝に向かったようです。

 以前はタイガースの参拝を見に集まったファンは5〜600人位だったが野村監督時代から必勝祈願を見物しに来るファンが増え星野監督時代には1,000人以上のファンが見物しに集まったそうです。

 今年は3月11日(金)に王座奪回を目指し岡田彰布監督をはじめ一、二軍選手と球団関係者約130人が廣田神社に優勝を祈願しにきました。一昨年の平成15年にリーグ優勝を果たしたタイガースも、昨年は四位に。午前10時に約500人のファンに見守られる中、拝殿内で西井宮司さんが、お祓いと必勝祈願の祝詞を奏上し神妙な表情をした忌衣に身を包んだ岡田監督が神前に玉串を納め全員で必勝祈願をしました。
参道を歩くタイガースの選手達 忌衣姿の手塚オーナー、牧田球団社長、岡田監督の登場で緊張の一瞬・・・ ファンの見守る中での祈願
今岡、福原、井川選手 岡田監督も神妙な表情です 拝殿の右側に巨大な勝運絵馬が
 タイガースの選手達は以前はブレザー姿での参拝でしたが、最近はユニホーム姿で参拝され優勝への熱意が伝わってきます。余談ですが全国大会14年連続出場を誇る地元の報徳学園陸上部も優勝祈願に参拝するそうですが、最近の参拝は主に父兄の方々らしく、西井宮司さん曰く「出場する選手が参拝しないと・・・」と言われておりました。
 日本の国石と言われる水晶(クリスタル)、この廣田神社には歴史ある水晶のお宝が保管されております。「日本書紀」仲哀天皇2年(193年)の条に、神功皇后が関門海峡の海中より如意珠(こころのままのたま)を得られたとあり、神懸かり的な力を発揮したとされる神功皇后が、占術や霊力を発揮する時に「如意玉」と呼ぶ水晶球を使ったというものらしいです。この水晶の玉の中にある傷が剣の形にも見えることから剣珠(けんじゅ)と称された如意宝珠を安置する剣珠宮殿は以前、鍵がどこかにいってしまい開けられなかった箱が開き、平成13年(2001年)の廣田神社の御鎮座1800年式年祭の時に修理を行いこれに剣珠を安置し、一般公開され、以降毎年公開されているようです。剣珠公開は秋頃であまり告知はされず、昨年は70数名位でたまたま公開当日に参拝されている方は見れるような感じで、本当にお宝のようですね。
廣田神社の霊宝・剣珠(けんじゅ)
 廣田神社の境内から広田山公園にかけての約二万平方メートルにわたり十数か所に分かれて大きな群落を形成するコバノミツバ(小葉の三つ葉)ツツジ群落は、総株数約二万株にのぼり昭和44年(1969年)に兵庫県指定の天然記念物に指定されています。
 今でこそ西宮と言えば桜が有名ですが、昔はお花見といえば「廣田のつつじ」と言われていたそうで廣田神社の周辺ではツツジを見るために広田地区、中村地区、越水地区の3ブロックに分かれて順番にお花見をされていたようです。あまりにも多い観覧者のためにその期間だけ特別の駐在所が設置されたそうです。
 コバノミツバツツジは高さ数メートルにもなる落葉の低木で関西地方の低山を中心に分布し特に赤松低木林内に多く見られ他のツツジ科の植物よりも早く葉が出る以前の3月下旬から4月中旬に一斉に開花します。毎年、桜の花見のあとに見物に来る方がいますが、見頃は桜と同時期なので注意しましょう。

高さがありコバノミツバツツジは
迫力の美しさです
境内の所々に咲くツツジは淡紫色 ツツジが咲くと春を感じます
 廣田神社のコバノミツバツツジは淡紫色のが多く大株で高さ三〜四メートルの樹齢約百五十年以上と推定されるものもあります。このコバノミツバツツジは葉が出る前に花を咲かせ1本のめしべの回りに10本のおしべがあり葉が開くと3枚の葉が三方にきちんと並びます。
 毎年4月の第2土・日には「つつじまつり」も開催されます。婦人会主催の演奏会やチャリティーバザー、売店などもある行事に大賑わいだそうです。
 廣田神社の祭儀行事の中でも特に兵庫県内で唯一500年以上の歴史を誇る御田植神事「めぐみ廣田の大田植え」が有名です。

 最近どんどん開発の進んでいる西宮でこの自然にふれあえる神事は子供たちに人気で社殿での御田植祭の後、地元の小・中学生による100人以上の早乙女行列(田植え行列)が参道を通り1kmほど離れた御饌田まで行って茜襷管笠姿の中学生の早乙女、小学生の物忌童女・田童、田人が早苗を手植えします。
   取材を終えて・・・
取材を終え境外近辺を撮影中神社の裏の方で震災の爪跡を見てしまいました。廣田神社も被害は大きかったようです。 取材時はまだ、3月初旬だったのでツツジは咲いていなかったが、よく見ると1輪だけ元気に咲いていました! 今回の取材にご協力頂いた西井 璋宮司さんと、いつものお決まりの記念撮影。ご協力ありがとうございました!




御祭事

◆1月1日    歳旦祭(萬燈籠)
◆1月2日 開運大的御弓始神事
◆1月3日          元始祭
      よさこい鳴子踊り初め式
◆1月1〜3日         開運祭
◆1月18〜19日       厄除祭
◆2月11日          紀元祭
◆2月17日     祈年祭(大祭)
◆3月16日 例祭・みこころまつり
           (大祭・萬燈籠)
◆4月16日    春祭(太々神楽)
◆5月下旬  めぐみ廣田の大田
  植え(御田植祭・早乙女行列)

06月30日      夏越大祓式
07月16日   夏祭(深湯神事)
09月下旬         抜穂祭
◆10月01日       初穂講大祭
◆10月16日   秋祭(太々神楽・
                萬燈籠)
◆11月03日         明治祭
◆11月23日     新嘗祭(大祭)
◆12月23日         天長祭
◆12月31日      年越大祓式
◆毎月1日   月始祭・初穂講祭
◆毎月16日         月次祭
◆毎日朝夕朝御食祭・夕御食祭

インフォメーション

●住所:西宮市大社町7番7号
●TEL:0798-74-3489(代) FAX:0798-74-3725

●交通: 
 【電車での場合】
 ・JR線西ノ宮駅より西北2キロ、北出口より阪急バス広田神社前下車
 ・阪神電車西宮駅より北へ2キロ、山手東回り阪神バス広田神社前下車
 ・阪急電車西宮北口駅より西北2キロ、南出口より上ヶ原六番町経由
  甲東園行き阪急バス乗車で広田神社前下車
 【車での場合】
 ・国道171号線青木交差点(西宮市民中央グラウンドが目印)を北上、
  二つ目の信号を左折。突き当たりを右折して200m先に参拝者専用
  駐車場あり。

●ホームページ:http://www.geocities.jp/hirotahonsya/
※タイガース必勝祈願当日の写真、コバノミツバツツジの写真、大田植えの写真は廣田神社様からのご提供写真です。

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